登録までの経緯
小笠原諸島の世界自然遺産登録に向けた本格的な取り組みは、平成15年に始まります。その年の3月に、環境省と林野庁は学識経験者からなる「世界自然遺産候補地に関する検討会」を共同で設置し、この検討会において計4回の議論を行い、小笠原諸島・知床・琉球諸島の3地域が新たな世界自然遺産の候補地として選定されました。
このうち小笠原諸島では、地域連絡会議や科学委員会を開催して多くの議論を行い、推薦書や管理計画の検討を進めるとともに、外来種対策などの取り組みを強化し、平成19年1月に小笠原諸島を記載した我が国の「世界遺産暫定一覧表(暫定リスト)」をユネスコに提出するとともに、平成22年1月には世界遺産条約に基づく世界遺産一覧表に記載するための推薦書を世界遺産委員会事務局に提出しました。
登録に向けた審査として、平成22年7月にIUCNの専門家による現地調査が実施され、平成23年5月にまとめられたIUCNの評価報告書において、小笠原諸島は「世界遺産への登録が適当」と評価されました
この評価結果を受けて、平成23年の6月に開催された世界遺産委員会において小笠原諸島の世界自然遺産への登録が決定されました。