世界自然遺産とは
人類共通のかけがえのない財産として、将来の世代に引き継いでいくべき宝物、それが世界遺産です。日本の自然遺産としては、「知床」「白神山地」「屋久島」が登録されています。さらに、平成23年6月に新たに「小笠原諸島」が登録され、日本の世界自然遺産は4つとなりました。

登録されるためには
世界自然遺産として世界的に見て類いまれな価値があり、4つの登録基準(クライテリア)のうち1つ以上を満たしている必要があります。

小笠原の価値とは
小笠原諸島は、地球と生物の進化に関する貴重な情報を提供する重要な地域であり、「地形・地質」「生態系」「生物多様性」の3つのクライテリアに合致すると考えて推薦しました。
このうち、小笠原の生態系についてクライテリアに合致することと認められました。

小笠原諸島は、海洋性島弧の形成過程をその誕生から幼年期を経て現在進行中の青年期まで観察する事ができる世界で唯一の地域であり、海洋地殻への進化の道のりを記憶する地球史の顕著な見本であると言えます。

小笠原諸島は、生物が様々な環境に適応するために多くの種群に分かれる過程を見ることができる地域であり、進行中の生物学的過程を代表する顕著な見本であると言えます。
小笠原諸島はこの価値の下で世界自然遺産として登録されました。

小笠原諸島は、世界的にも重要な絶滅のおそれのある種が数多く生育・生息する島々であり、特異な島嶼生態系を維持している重要な地域であると言えます。




小笠原の価値を守るために
自然環境の保全や管理を適正に、かつ円滑に実施するために、地域連絡会議を開催し、関係行政機関や島民等が緊密に連携・協力しています。また、科学委員会の開催により、学識経験者から幅広い助言を得ています。
