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どんな生き物が棲んでいるの

小笠原の生態系

小笠原の気候は年間を通じて温暖であり(年平均気温23℃)、気候帯では亜熱帯に含まれています。ただし、同様の気候帯のマリアナ諸島やハワイ諸島などと比較すると、気温の年較差が10℃と大きいことが特徴といえます。年降水量は1,280mmで、比較的乾燥しています。我が国の亜熱帯は、南西諸島と小笠原諸島の2箇所にありますが、それぞれの地域の生態系は大きく性質を異にしています。その違いが生まれた最も重要な要素は、小笠原が海洋島であるという地誌的な条件です。

キノボリカタマイマイ
キノボリカタマイマイ(提供:千葉聡)

小笠原の生物はすべて何らかの方法で(鳥に運ばれたり、海流や風に流されたり、流木に付着したりして)、島に偶然たどり着き、島の環境に適応して生き残ったものの子孫です。小笠原に定着できた種は、その後本土とは隔離された状態で長期間独自の進化の道を歩み、その中には固有種へと進化するものも出現しました。

このように、小笠原でしか見られない固有の生物が多く生息・生育していることから、小笠原は「東洋のガラパゴス」と呼ばれています。特に、陸産貝類や植物、昆虫類においては、今なお進行中の進化の過程を見ることができるため、小笠原は、種分化の過程を良好に保存している「進化の実験場」といえます。

固有種オオハマギキョウ
固有種オオハマギキョウ
固有種ヘラナレン
固有種ヘラナレン
メグロ
固有種メグロ(提供:小宮圭一)
多くの固有種が生息・生育する乾性低木林
多くの固有種が生息・生育する乾性低木林
クロアシアホウドリ
クロアシアホウドリ

また、小笠原は、アホウドリ類など世界的に重要な絶滅のおそれのある種の生息・生育地であり、太平洋中央海洋域における生物多様性の保全のために欠かせない地域でもあります。